5年後に差がつく! 「美しくなる睡眠術」①

寝不足はカラダやお肌の不調だけでなく、「過食」の原因にもなります。 睡眠を見直したことで15㎏のダイエットに成功した経験を持つ、睡眠コンサルタントの友野なおさんに「美しくなる睡眠」についてお聞きしました。

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この方にお聞きしました

友野なお さん

睡眠コンサルタント。株式会社SEA Trinity代表取締役。千葉大学大学院 先進予防医学 医学博士課程。順天堂大学 大学院スポーツ健康科学研究科 修士号。自身が睡眠を改善したことにより15kg以上のダイエット、さらに体質改善に成功した経験を活かして科学的な睡眠改善メソッドを提唱。

友野なお さん

世界一寝ていない!? 日本人女性の睡眠事情

日本人の睡眠時間は8時間以下で、世界で最も短いといわれています。さらに経済協力開発機構OECDの国際比較調査によれば、日本は男性よりも女性の睡眠時間が短く、これは諸外国と比べて珍しい状況といえます。

労働時間が長いことや家事や育児との両立、ホルモンバラスなど、理由は様々ありますが、周囲の女性を見ていてもよい眠りができていなと感じている方は多いですね。睡眠は体と心と脳を休めるために大切なもの。体や心の不調を抱えている人は「睡眠」に問題があるかもしれません。睡眠を見直すことで仕事もプライベートも前向きになれるので、ぜひ一度自分の「睡眠」と向かい合ってみてください。

 

「よい眠り」とは? あなたはぐっすり眠れていますか?

よい眠りとは「質×量」が満たされていること。量は「睡眠時間」、質は深く眠れたという「熟睡感」です。睡眠時間に関しては個人差がありますが、20代~40代なら7時間は必要といわれています。ただ、「9時間眠らないとダメ」という人もいれば「3時間でスッキリ」という人もいるので、自分に合った適切な睡眠時間を見つけることが大切です。「熟睡感」は数値では測れないのでわかりにくい部分もあるかと思います。ぐっすり眠れているかどうかが分かる5つのポイントがありますので、以下の項目をチェックしてみてください。

〈熟睡度チェック〉

□朝すっきりと目覚める。アラームのスヌーズ機能などを使わなくても起きられる。
□朝食を食べる意欲がある。
□朝に排便がある。
□午前中に眠気がない。
□休日に平日のプラス2時間以上寝だめをすることはない。

この中でNOに当たるものが一つでもあれば熟睡できていない可能性も。睡眠の質を見直す必要があるかもしれません。

 

寝る前のSNSチェックが「睡眠の質」を下げる

スマホのブルーライトは睡眠によくないといわれていますが、実はスマホ使用による悪影響はそれだけではありません。就寝前にベッドの中でメールやフェイスブックなどSNSをチェックするという人は多いと思いますが、これが睡眠の質を下げている可能性があります。SNSで友達や知人の様子を見て自分と比べて落ち込んでしまったり、知らない情報があると焦ってネットで調べたりと、その行動が精神を不安定にしているのです。

こうした絶対に必要なわけではないのに「なんとなく…」でやっている毎日の行動が、睡眠不足につながっていることがあります。なんとなく…を失くして「よい眠り」に近づくために私が提案しているのが「5大お片付け」。なんとなくやっていることを整理すると本当に必要なものが見えてきます。

<5大お片付けとは?>

1.時間
→「やらないことリスト」を作ります。深夜のネットサーフィンやドラマ鑑賞など、なんとなくやっていることをやめて、睡眠時間を確保しましょう。

2.人脈
→何年も連絡を取っていない人や、本当は苦手だけど付き合っている人を連絡先から削除しましょう。人間関係の悩みはストレスになり、眠りの妨げになります。

3.心
→昨日あった嫌なことや明日への漠然とした不安などを手放して、「今」に集中します。今に集中すると自然とネガティブな感情から解き放たれ、心が安定します。

4.情報
→SNSチェックも含め、自分にとって本当に必要な情報かを見極め、質が高い情報に触れるようにしましょう。

5.空間
→寝室だけでなく、普段過ごしている空間を整理しましょう。整った空間は心が安定し、よい眠りにつながります。

ダイエットの失敗は「睡眠不足」が原因かも? 寝不足で食欲がアップする

以前は、今よりも15kg以上も太っていました。その頃は「お金なし、仕事なし、彼氏なし」のどん底状態。将来の不安からいろいろな情報を検索し、ネットサーフィンをして寝るのは朝方…という状態でした。それが眠りを見直したことで、ハードなエクササイズや食事制限なしで痩せることができたのです。

睡眠不足と肥満の因果関係は科学的にも証明されています。しっかり眠っていないと食欲を増進させる「グレリン」というホルモンの分泌が盛んになり、反対に食欲を抑える「レプチン」というホルモンは減少してしまいます。睡眠不足が続いたり徹夜をすると、いつもよりたくさん食べてしまう…という経験をしたことはありませんか? これはホルモンの影響によるものなのです。

「ダイエットをしているのに成果がでない」「食欲を抑えられずつい食べてしまう」という人は、睡眠が足りていない可能性が高いでしょう。ある調査では、睡眠時間が7時間以下、もしくは9時間以上になると肥満傾向になるというデータもあります(下図グラフ参照)。睡眠時間をダイエット時間にしたい場合は、7時間睡眠を目安にすると良いでしょう。

睡眠時間と肥満度の関係
出典:かくれ不眠らぼ

2日間の睡眠不足で女性の魅力度が下がる! 睡眠美容で美しくなる

高価な化粧品やエステに通うよりも手軽にできて、お金もかからない一番の美容法が「睡眠」です。女性なら誰でも、寝不足の朝の「肌荒れ」「目の下のクマ」に悩まされたことがあるのはないでしょうか。人は視覚から得る情報が90%以上ともいわれていますから、見た目はその人の第一印象を大きく左右します。この見た目はファッションやメイク、髪型だけでなく、肌のくすみや目のクマ、充血などの細かい情報も含まれます。そう考えると、大事な商談や合コン、初デートなど「ここぞ」という時こそ、前日にたっぷりと寝ておく必要がありますよね。

「数日の寝不足でもそんなに変化があるの?」と思われるかもしれませんが、英国の医学誌には「2日間の睡眠不足が見た面に影響している」という論文が掲載されています。これは18歳~31歳までの健康な人を対象に行った調査で、同じ人で「睡眠時間5時間+翌日の徹夜」と「8時間以上の睡眠」(どちらも撮影時間は午後2~3時)という条件で写真を撮影。各条件で撮影した写真を見比べたところ、「睡眠時間5時間+翌日の徹夜」をした場合の方が「魅力度」や「健康度」が低いという結果になりました。同じ人なのに、2日間睡眠不足になっただけで見た目に大きな影響が出たのです。

 

美しくなる睡眠は「眠りはじめの3時間」がポイント

美しくなるための睡眠には何が必要なのでしょうか? ちまたでは午後10時から午前2時が「美肌のためのゴールデンタイム」といわれていましたが、これは睡眠都市伝説。最時間帯よりも「眠り初めの3時間」が大切だということがわかっています。これは、美肌づくりに欠かせない「成長ホルモン」が睡眠中に分泌されることが関係しています。細胞の生まれ変わりを助ける成長ホルモンは1日の分泌量のうち、およそ7割が睡眠中に分泌されます。さらに、眠りはじめの3時間に集中して分泌されるため、この時間に深い眠りを得ることが重要なのです。テレビを見てソファでうたた寝したりしてしまうと睡眠が分断されてしまうので、非常にもったいない眠り方です。「眠り初めの3時間」という美肌タイムを有効に利用するために、深く眠るためのおやすみ支度を就寝前の習慣にしてほしいですね。


-次回は「美しくなる睡眠実践編」。よい眠りをつくるための生活習慣や栄養などを教えていただきます。

寝室イメージ
寝室だけでなく、部屋全体を整った空間にすると良い眠りにつながります。


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※記事の情報は2019年5月17日時点のものです。

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