電動アシスト自転車の選び方。女性におすすめ!スカートでも乗れるのは?

シェアサイクルで利用する人が増えている「電動アシスト自転車」。街中の移動に便利で「運動不足解消にもいい」と女性にも人気になっています。そこで、ビギナーにおすすめの電動アシスト自転車や選び方のポイントを専門店で教えていただきました。

メインビジュアル:電動アシスト自転車の選び方。女性におすすめ!スカートでも乗れるのは?

【選び方】スカートやスーツスタイルでも乗れる、電動アシスト自転車が欲しい!

お話をうかがったのは、日本初の電動アシスト自転車専門店「サイクルショップ オギヤマ」さん。日本製をはじめ海外製の珍しいモデルなども数多く取り揃えています。購入、試乗、点検、カスタマイズと幅広く対応してくれて、都内に5店舗を展開中。今回は2021年9月にオープンした「南大井店」の店長・本間康太さんにお話をうかがいました。

「サイクルショップ オギヤマ」南大井店の店内。


――電動アシスト自転車にもいろいろな種類があると思いますが、選び方のポイントを教えてください。

本間 電動アシスト自転車は大きく分けると「街乗りタイプ」「子供乗せタイプ」「スポーツタイプ」の3つのタイプがあり、どんな用途で使うかによって選び方も変わってきます。

「街乗りタイプ」はタイヤの大きさや太さがある程度あり、サドルも安定しているので、通勤や通学などに使うのに適しています。「子供乗せタイプ」は子供を乗せても安定して走れるように作られていて、送り迎えなどに便利で小さなお子さんがいる子育て世代に人気です。「スポーツタイプ」はタイヤが細く安定感に欠けますが、その分スピードが出て軽快な走りを楽しんでいただけます。

――通勤やちょっとした買い物に使うとしたらどんなタイプがいいでしょうか?

本間 「街乗りタイプ」の中でも小型のもの、タイヤが20インチ~24インチ程度のものがおすすめです。1インチは2.54cmですから、20インチの場合だとタイヤの直径は51cm、24インチの場合は61cmとなります。

20インチのものは小回りが利いて扱いやすいので電動自転車初心者にもおすすめです。身長が140cm以上あれば小学生でも乗れるタイプもありますし、男性が乗っても物足りないということはないので、ご家族で使うのにも適していると思います。

――スカートやスーツなどの服装でも乗りやすいタイプはどんなものでしょうか?

本間 ハンドルとサドル部分を繋ぐフレーム「トップチューブ」が低い自転車なら、乗る時に高く足を上げる必要がないのでスカートでも安心だと思います。スポーツタイプなどはトップチューブが高いのが特徴ですが、街乗りの自転車は比較的低く作られています。あとは、チェーンにスカートが絡むこともあるのでチェーンカバーがついていることも大切ですね。

電動アシスト自転車のトップチューブの位置

――機能的にチェックしておきたいポイントは?

本間 バッテリーの容量、充電時間などは確認しておいたほうがいいと思います。バッテリー用量は12Ahなら、標準モードで50~60㎞、8Ahなら35㎞以上は走行できます。1日5㎞走ったとして、12Ahなら10日程度走れる計算になります。通勤などに使うなら1週間に1度くらいの充電で済むのが便利です。自分の走行距離を考えて、バッテリー用量を選ぶのがおすすめです。

――価格帯はどのくらいのものが多いのでしょうか?

本間 10万~15万程度がボリュームゾーンで、20万円を超えるものもあります。初めて買うなら10万円前後がおすすめです。価格の差は機能や素材、バッテリーの容量などで変わってきます。

【電動アシスト自転車のメンテナンス】乗り換えの目安は6年~7年

――電動アシスト自転車はどの程度の期間乗れるものなのでしょうか?

本間 平均すると6年~7年で買い替える方が多く、10年程度使う人もいます。ただしメンテナンスは大切! タイヤは2~3年ごとに、バッテリーも充電量が減ってきたら換え時です。タイヤは工賃を含めて1本1万円前後、バッテリーは3万円くらいから購入できます。

――メンテナンスなどで気を付けることはありますか?

本間 タイヤの空気は1か月~2か月に1度は入れるようにしてください。空気が抜けているとスピードが出にくくなりますし、パンクや事故の原因にもなります。

バッテリーの使い方にも注意が必要です。携帯電話の充電などでも言われることですが、できるだけ充電が0%に近い状態まで使い、そこからフル充電するのが長持ちする秘訣です。少し減ったからとこまめに充電しているとバッテリーの消耗が早くなってしまいます。

そして、安全に乗るためにも電動アシスト自転車は定期的な点検が必要です。車のように法律で義務付けられてはいませんが、点検をしていないと保証が受けられないこともあるので注意してください。ネットなどで購入した場合には、別途費用はかかりますが、お近くの自転車屋さんで点検を受けておくのが安心です。

初心者におすすめ! 女性でも乗りやすい電動アシスト自転車4選

本間さんに10万円~15万円前後で購入できる、女性にも使いやすい電動アシスト自転車を教えていただきました。

①PAS CITY―C(YAMAHA)
②グリッター(パナソニック)
③ビビ・L・押し歩き(パナソニック)
④Q3(ヴォターニ)

おすすめ電動アシスト自転車①PAS CITY―C(YAMAHA)

おすすめ電動アシスト自転車①PAS CITY―C(YAMAHA)

本間 コンパクトで乗りやすい20インチモデルです。U字型のフレームでまたぎやすいですし、総重量も20kg程度で扱いやすいと思います。サドルも大き目で安定感があります。バスケットなどのアクセサリーは自分の好きなものを選んでつけることができるので、同じデザインでも選ぶものによってかなり雰囲気が変わってきます。

DATA
●バッテリー:12.3Ah
●フル充電:3.5時間
●標準モードでの走行距離:57km
●参考価格:124,300円

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おすすめ電動アシスト自転車②グリッター(パナソニック)

おすすめ電動アシスト自転車②グリッター(パナソニック)

本間 おしゃれなデザインで女性に人気の高い20インチの小型モデル。安定感のある両脚スタンドやアルミ製のバスケットも付属されているで、付属品をつけずにすぐに使いたいという人にも便利です。足に当たりにくいフラットハンドル、横幅が狭いスリムなデザインなど、街乗りには最適なモデルだと思います。

DATA
●バッテリー:12.0Ah
●フル充電:4時間
●標準モードでの走行距離:54㎞
●総重量:25.8㎏
●参考価格:123,000円

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おすすめ電動アシスト自転車③ビビ・L・押し歩き(パナソニック)

おすすめ電動アシスト自転車③ビビ・L・押し歩き(パナソニック)

本間 最大の特徴は押し歩きの際にアシスト機能があること。電動アシスト自転車は乗っていないとアシスト機能が使えないので、歩道橋のスロープなど上り坂を押しながら上るのが大変ですよね。こちらの自電車は押し歩きのアシストモードがあるので、バスケットに荷物を入れて重くなっている時でもラクに上ることができます。26インチサイズとやや大きめですが、スタンドがアルミ製で軽く、フレームが低くてまたぎやすので普段のお買い物の際などに便利です。

DATA
●バッテリー:12.0Ah
●フル充電:4時間
●標準モードでの走行距離:54㎞
●総重量:24.0㎏
●参考価格:129,000円

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おすすめ電動アシスト自転車④Q3(ヴォターニ)

おすすめ電動アシスト自転車④Q3(ヴォターニ)

本間 価格は少し高めですが、デザインにこだわりたいという人は、オランダ製の電動アシスト自転車「ヴォターニ」がおすすめです。20インチ、U字型のフレームで普段使いにも最適。フレームの中にバッテリーを収納しているので見た目もすっきりしていて、スタイリッシュですね。スーツなどにも似合うので、通勤に使う人にはおすすめです。

DATA
●バッテリー:7.0Ah
●フル充電:3.5時間
●標準モードでの走行距離:60㎞
●総重量:20.4㎏
●参考価格:151,800円

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通勤や買い物、ちょっとしたお出かけに便利な電動アシスト自転車。乗り心地や扱いやすさは体験してみるのが一番なので、できれば店頭で実際に乗ってみるのがおすすめです。お気に入りの一台があれば行動範囲も広がりそうですね。


●取材にご協力いただきました
サイクルショップ オギヤマ
https://ogiyama.net/



※記事の情報は2021年11月26日時点のものです。

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