失敗しない衣替えの洗濯術②しまっていた衣類のシミ&黄ばみ解決編

衣替えで数カ月ぶりにたんすから取り出したら、洋服に黄ばみが浮き出ているということがあります。「もう着られない」とあきらめないで! 知っておくと便利な「黄ばみ」や「シミ」を落とす洗濯術をご紹介します。

メインビジュアル:失敗しない衣替えの洗濯術②しまっていた衣類のシミ&黄ばみ解決編

失敗しない洗濯術①黄ばみ汚れの原因は?

お気に入りのシャツやブラウスに、うっすらと黄ばみが!ちゃんと洗濯したのに…とがっかりしますよね。黄ばみ汚れはクリーニングに出しても落ちないこともあります。

でも、安心してください! 正しい手順で洗えば、自宅で黄ばみ汚れを落とすことができます。今回は、黄ばみやシミを自宅のお洗濯できれいに落とす方法を日本洗濯協会・理事長の宮澤民晃さんに教えていただきます。

――洗濯しても、黄ばみ汚れが出てくるのは何故ですか?

宮澤:黄ばみ汚れの原因は、繊維の奥に残った皮脂の汚れです。洗濯しても落としきれない皮脂汚れが残っていることがあり、時間が経過するとその皮脂が酸化して黄ばんできます。さらに、そこにホコリなどが付着すると黒ずみ汚れになることもあります。

――黄ばみを防ぐために大切なことは?

宮澤:首回りや袖口、脇などは皮膚と直接触れるため、黄ばみ汚れが出やすい場所。洗濯機に入れる前に洗剤の原液を直接つけて、しばらく置いてから洗うなど、洋服に皮脂汚れを残さないことが大切です。

――汚れは洗剤をたくさん使ったほうが、落ちやすいのですか?

宮澤:洗剤を入れ過ぎるのは逆効果です。洗剤成分が残っていると、それが皮脂などに反応して黄ばみ汚れにつながることもあります。洗剤は適量を使用し、たっぷりの水で洗濯してください。
 

失敗しない洗濯術②黄ばみ汚れは「40℃以上のお湯」でつけおき洗いを

――黄ばみ汚れは自宅でも落とすことができますか?

宮澤:自宅のお洗濯でも黄ばみ汚れは落とせます。クリーニング店などでは、高温対応の弱アルカリ性洗剤とお湯(30℃~100℃)でランドリー洗濯をして落としています。家庭の洗濯機では高温洗濯ができないものもあるので、「お湯を使った付け置き洗い」をおすすめしています。

●黄ばみすっきり! お湯でつけおき洗い
・洗面器などにお湯と酵素系の漂白剤を入れ、30分~1時間程つけこみます。
・お湯が冷めたら洗濯機に衣類を入れ、普段と同じように洗濯します。

●お湯の温度の目安
・綿や麻の淡い色もの。化繊の白の衣類は、40~60℃
・綿や麻の白い衣類は、60~100℃
・綿、麻、化繊の色の濃い柄物は、40℃前後

――黄ばみ汚れを落とすときに、注意すべき点はありますか?

宮澤:漂白剤にはいくつかの種類がありますが、最初は白物や色柄物にも使える、液体の酵素系漂白剤を使うのがおすすめです。それでも黄ばみが落ちない時には、より強力な塩素系の漂白剤を使いますが、素材によってはダメージや変色してしまうこともあります。使用前には、必ず衣類についている「洗濯表示」(下図参照:日本石鹸洗剤工業会ホームページより)を確認してから使用してください。

失敗しない洗濯術③シミ抜きは汚れの種類によって洗剤を変えましょう

――食べこぼしや化粧品の汚れなどの「シミ」も自宅で落とすことはできますか?

宮澤:シミがついてから時間が経ちすぎていると難しいこともありますが、正しく対処すればかなりきれいに落とせます。時間がたつほど落ちにくくなるので気づいたらすぐに落とすようにしてください。

――シミ抜き用の洗剤をつかったほうがいいのでしょうか?

宮澤:普段使っている洗剤でも大丈夫ですが、汚れの種類によっては落ちにくいこともあります。特に油溶性の汚れ(口紅、ファンデーション、チョコレートなど)や不溶性の汚れ(血液、卵など)は落ちにくいのでシミ抜き用の洗剤を使うといいと思います。

また、食べこぼし汚れには食器洗い用洗剤、口紅がついたときに化粧落とし用のクレンジング剤などを使うのがいいという情報もありますが、必ず衣類用の洗剤を使用しください。他の洗剤には衣類によってよくない成分が入ってることもあり、衣類にダメージを与えます。

●シミ抜きの方法
①固くなってしまったシミをもみほぐす。
②水をたっぷりとしみ込ませる。小さなシミでも、はがき1枚ほどの大きさに水をしみ込ませる。
③洗剤の原液、またはシミ抜き剤をシミの部分につけ、2~3分浸透させる。
④ブラシなどがあれば、一定方向にこする。色が落ちやすいものや型崩れしやすいものはカット綿で上からたたく。
⑤洗濯機や手洗いで全体洗いをする。


\シミ抜きをやってみました!/

1.数日前につけてしまったしょう油のシミ。  
1.数日前につけてしまったしょう油のシミ。  
2.広い範囲に水をしみ込ませます。
2.広い範囲に水をしみ込ませます。
3.洗剤の原液をつけ、たたきます。その後、洗濯機へ。
3.洗剤の原液をつけ、たたきます。その後、洗濯機へ。
4.きれいにシミがとれました!
4.きれいにシミがとれました!

失敗しない洗濯術④衣類を長持ちさせる、洗濯のポイント

――毎日の洗濯で気をつけたほうがいいことは?

宮澤:洗剤が残らないように十分にすすいでください。手洗いの際も、洗い→脱水→すすぎの工程で洗いましょう。

脱水のやりすぎは禁物です。脱水は長くても3分程度を目安に行います。洗濯機の自動モードで行うとやりすぎになってしまうことがあるので、面倒でも個別に設定して欲しいですね。脱水のしすぎは衣類のシワにもつながります。脱水を短めにすることでアイロンの手間を省くこともできます。

―――洗剤の使い方などで気をつける点はありますか?

宮澤:基本的に普段着洗いは弱アルカリ性か中性の合成洗剤を使いましょう。

エコブームで洗濯石鹸の人気も高まっていますが、水に溶けにくいため、
①石鹸カスが残りやすいのでお湯で洗う
②すすぎ回数を増やす
など、使い方に注意が必要です。

 

衣類を長持ちさせるためには、洗濯剤選びも大切!
衣類を長持ちさせるためには、洗濯剤選びも大切!

 

消臭や黄ばみ防止のために普段の洗濯で漂白剤を使う人がいますが、その方法はおすすめできません。漂白力が穏やかなものでも、漂白剤にはある程度刺激があるのでシミや黄ばみが気になった時だけに使うようにしましょう。
  
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トラブル別の洗濯方法を知ることで、衣類をキレイに長持ちさせることができます。自宅で上手にお洗濯ができるようになれば、クリーニングに出す回数が減って節約にもなりますね。


●この方にお聞きしました
一般社団法人日本洗濯協会 
理事長 宮澤民晃さん

プロが実践する洗濯知識と技術を活かし、家庭で「イキイキした楽しい洗濯」ができるようランドリープランナー資格制度などを設立。定期的に講習会なども開催し、洗濯の基礎を教えています。
https://jwa-net.jp/


※この記事は2020年4月14日時点の情報です。

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