きれいな人が毎日している美容習慣＜美容部員が教えてくれない話③＞

――石井さんが普段のお手入れで、念入りにしているケアを教えてください。

美容成分を与えるよりも汚れ落とすことを徹底しています。以前はニキビがひどく、肌もとても荒れた状態でした。それを立て直すためにいろいろなケアを試していく中で、美容に興味を持ち今の仕事をするようになりました。いろいろなケアを試すうちに分かってきたことは、毛穴が詰まっていたり、汚れが残っている状態ではいくらケアをしても効果がないということを実感しました。

―――具体的にはどんなケアをされていますか？

乳液タイプのクレンジングを使ってしっかり汚れを落とします。美顔器を使ってスチームをあてながらやることもありますね。あとは週に1～2回はクレイ（泥）パックをして汚れを落としています。きれいになったところで化粧水や美容液などを丁寧に入れ込むようにしています。日々のケアはとにかく“落とす”が中心。あとはその日の肌の状態に合わせて、美容液やクリームなどを重ねていきます。
 

――肌の調子が悪いと感じた時にはどんなケアをしていますか？

乾燥していると感じた時には洗顔後オイルを肌になじませ、蒸しタオルで肌を温める「蒸しタオルパック」をしています。オイルは肌を柔軟にして、次に使う化粧品の浸透をよくしてくれる働きを高め「いまひとつ肌の調子が悪いな…」と感じている時にやると、肌状態が整う実感がありますね。

オイルはお好みのもので大丈夫ですが、私が気に入っているのは「セラミド」が配合されたもの。私たちの肌の中にあるもので、水分を保持して紫外線や細菌などの刺激から肌を守る働きをしています。セラミドが不足すると肌荒れを起こしやすくなるので、意識的に補うようにしています。


――年齢を重ねると肌のくすみやたるみが気になってきます。石井さんがおすすめするお手入れ方法を教えてください。

肌がくすんでいる時やフェイスラインをすっきりさせたい時には「頭皮のマッサージ」をします。顔のマッサージはやり方を間違えるとシワやたるみにつながることもあるので、セルフでやるなら頭皮マッサージがおすすめです。

マッサージは拳の第二関節の部分を使って行います。髪の生え際やこめかみの横、耳の後ろなどを「痛気持ちいい強さ」でぐりぐりと刺激します。頭皮にはたくさんのツボがあるので、気持ちいいと感じる部分を探してやってみてください。頭皮がほぐれて血流がよくなると、肌色も明るくなります。
「頭皮と顔は一枚の皮でつながっている」といわれますが、頭皮が凝り固まっているとフェイスラインもたるみやすくなるので、こまめにほぐしています。

――スキンケアのほかに食事や生活などで気をつけていることはありますか？

お風呂は血流改善や代謝アップなど美容にいい効果がたくさんあるので、忙しくてもしっかり湯舟に浸かるようにしています。入浴には美肌効果以外にも「ＨSP」（ヒートショックプロテイン」というカラダを守る働きのあるタンパク質を増やす作用もあります。ＨＳＰが細胞の中で増えると傷ついたタンパク質を修復し自己回復力を高めてくれるので、病気の予防や美肌にもつながると数年前から美容業界でも注目されています。「ＨＳＰ」を増やすには熱を与えることで増加するので、入浴などでマイルドな熱ストレスが効果的なのです。

―――食生活で特に心がけていることはありますか？

ストイックになりすぎても続かないので、野菜をたくさん摂ることや食べ過ぎた時には2、3日かけて調整するなど、がんばりすぎないようにしています。あとは1日3、4杯はコーヒーを飲むことも意識しています。以前からコーヒーは好きでしたが、最近読んだ本でコーヒーには抗酸化作用や内臓脂肪を減らすなど様々な健康効果があると知ったので、積極的に飲んでいます。仕事柄、健康や美容に関する情報を耳にする機会も多いのですが、取り入れる時はエビデンス（医学的・科学的な裏付け）があることが重要なポイントになりますね。
 

美しさと健康は切っても切り離せないもの。スキンケアだけでなく。内側から体を整える意識を持つことが大切だと思います。

※記事の情報は2019年11月12日時点のものです。


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